相続・家族構成の変化・収入増減による生活の見直しなど、様々な理由から不動産を売却しようと考える方も多くいらっしゃると思います。
不動産を購入された方はおわかりかと思いますが、不動産売買は決して簡単にできるものではありません。
また、購入する人はたくさんいても、売却の経験がある方は周りにそんなにいらっしゃらないのではないでしょうか。
家を売りたいと思ったらまずどうすれば良いか、不動産売却がスムーズに進むように、「不動産売却ガイド」をお届けしたいと思います。
※今回は買取編となります
不動産買取とは
不動産売却方法のひとつ「買取」とは、売却したい不動産を不動産会社に直接買い取ってもらうやり方です。
早く現金が必要な場合や、仲介で買い手が見つからないときなどに利用されます。
仲介での売却との大きな違いは
・引渡しまでのスピード
・取引価格
のふたつです。
不動産会社が買い手となりますので、販売活動にかける時間はゼロ。
さらに、相手と直接スケジュールを組めるので、テンポ良く取引することが可能となります。
はやいところでは数日で現金化できることもあります。
その反面、取引価格は仲介の契約と比べるとやや少なくなります。
不動産会社としてはあなたとの取引が「仕入」になりますので、高額な取引は難しくなります。
不動産会社は買取った不動産を再び市場出すため、リフォームしたり解体したり建築したりします。
ご自身の不動産が新しい形に変わりながら、どんどん受け継がれていくのです。
では、ここからは本題の【不動産売却（買取）の流れ】についてご紹介していきます。
不動産売却（買取）の流れ
1⃣事前準備——————————————————————————
売却すると決めたら、動き出す前にまずは準備が必要となります。
以下の通り確認していきましょう。
①住宅ローンの残債と手持ち資金の確認
売却したい不動産のローン返済はお済でしょうか？
残債がある場合は、売却した利益で一括返済することが理想ですよね。
・今現在ローンがいくら残っているのか
・売却したお金で完済できるのか
・手持ちの資金がどのくらい必要になるか
など、今後の計画に影響してくる部分ですのでしっかりと確認しましょう。
②条件を整理する
「いつまでに」
「いくらくらいで売りたい」
などの希望条件をまとめておくと、不動産会社に売却を相談する際にスムーズです。
「次の居住先はどうするか」
など具体的なことについても考えておく必要があります。
整理してリストにしておくと、予定が立てやすくなるのでおすすめです。
③必要書類の準備
家を売却するため、以下にある必要な書類を準備しておきます。
◎登記済権利証
◎間取図
・固定資産税納税通知書
・管理規約や使用細則（マンションの場合）
・実印
・印鑑証明
◎身分証明書
◎建築確認済証、検査済証
◎地積測量図
◎境界確認書
特に◎印のものは、不動産会社に相談する際もしくは媒介契約を結ぶ際にあるとスムーズですので、まとめておきましょう。
2⃣不動産会社を見つけて査定してもらう——————————————–
準備が整ったら、次に不動産会社を見つけて査定を依頼します。
不動産会社は、それぞれ得意とする物件やエリアが異なります。
たくさんある中からどのようにして不動産会社を選べば良いのでしょうか。
①不動産会社の選び方
不動産会社を選ぶ際には、まずその会社の信頼性や実績を確認することが大切です。
インターネットや口コミサイトを利用し、過去の取引例や利用者の声なども調べてみましょう。
売りたい不動産が属するエリアの地元の会社から調べていくことをおすすめします。
②査定の依頼
査定には次の二種類があります。
訪問査定…担当者が実際に物件を確認し、周辺環境や建物の状態なども含めて詳細に査定する。
机上査定…物件情報だけをもとに行う。
ご自身で好きな方をお選びいただけますが、訪問査定の方がより実際の取引額に近いです。
（机上査定の方が早く結果が出ますが、情報のみでの査定になるので正確性には欠けることがあります。）
③査定結果と提案の比較
不動産会社から査定結果が届いたら、価格だけでなく、買取条件や取引のスケジュールについても確認してみましょう。
早急に現金化を希望している場合はスピードが重要ですが、少しでも高値での売却を望む場合は、時間がかかることを承知の上で、条件を調整することも可能です。
3⃣不動産会社との契約———————————————————–
査定結果に納得したら、不動産会社との間で契約を結びます。
契約にはいくつかの種類があり、特に買取の場合は「買取契約」が主になります。
この契約を結ぶと、不動産会社は指定された金額であなたの不動産を購入する義務が発生し、あなたはその条件に基づいて不動産を引き渡す準備を行います。
①買取契約の注意点
買取契約では、契約内容をしっかりと確認することが重要です。
引き渡し時期や諸経費など、細かな条件における不明点は必ず契約前に確認しましょう。
②契約後のスケジュール管理
契約後は、不動産の引渡しに向けてスケジュールが進行します。
通常、契約後数日から数週間以内に引渡しが完了し、現金が手元に届く流れです。
不動産会社との打ち合わせを密に行い、スムーズな取引を進めるよう心がけましょう。
まとめ
不動産売却（買取）における流れを今回ご紹介しました。
買取は、不動産を迅速に現金化したい方や、仲介での売却活動に時間をかけたくない方にとって非常に有効な方法です。
その一方で、仲介売却と比べると取引価格がやや低くなる点には注意が必要です。
しかし、何よりもスピーディーかつ確実に売却できる安心感が魅力と言えるでしょう。
不動産売却をする際は、事前の準備や不動産会社選びがスムーズな取引の鍵を握ります。
住宅ローンや必要な書類の整理、希望条件の明確化をしっかり行った上で、信頼できる不動産会社を見つけ、正確な査定を受けましょう。
また、契約内容をしっかり確認し、納得のいく条件で売却を進めることが大切です。
不動産の売却は、一生に一度経験するかどうかの大きなイベントです。
悔いのない選択をするためにも、しっかりと知識を身につけ、自分に合った売却方法を見つけることが重要です。
この「不動産売却ガイド 買取編」が、あなたの不動産売却の一助となれば幸いです。
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